インドネシアのジャカルタで開催されたAPRSAF-29 (the 29th Session of the Asia-Pacific Regional Space Agency Forum)にて、GNSSセッションで招待を受け発表を行ってきました。発表の様子をレポートにまとめたいと思います。
最初に私たちの発表内容を紹介します。
タイをはじめとする東南アジア諸国では、森林火災が生態系の破壊や住民の健康被害を及ぼし深刻な環境問題および社会問題となっています。
ソニーは現地の政府系機関や大学と連携しながら、低消費電力で長距離伝送が可能なELTRES™や、低消費電力なIoTボードであるSpresenseを活用し、LTE等の既存通信が範囲外となる山岳地帯においても火災の早期検知を可能にするシステム構築に取り組んできました。
本発表では、タイ北部の森林奥地にてPM2.5を計測し、ELTRESによるデータ送受信を行った実証実験の成果と、同じくタイ北部で行った森林火災避難勧告のデモンストレーションについて報告しました。
最後に参加してきた感想です。 APRSAF-29に参加し、東南アジアの方が直面している課題(大気汚染・地盤沈下と海面上昇・農作物の収量予測・山火事など)を見聞することで、地球みまもりプラットフォームの必要性を再認識しました。また、こうした課題解決には産学官の連携強化が必須だと多くの方が述べられていたのが印象的でした。また、光学衛星・SAR衛星の地球観測データとGPS等の地上センサの効果的な組み合わせによる課題解決方法が模索されていました。
● ソニーの地球みまもりプラットフォームについて
ソニーグループでは、センシング・エッジAI・広域通信や予兆分析技術を活かし目に見えない変化を全地球的に可視化し、人々に持続可能な地球社会に向けた行動変容を促す、「地球みまもりプラットフォーム」の構築にむけた研究開発を行っています。
地球みまもりプラットフォームサイト
https://www.sony.com/ja/SonyInfo/research/projects/mimamori/